2024年ロシア世界遺産全32件と候補一覧/行き方と地図/動画・写真・評価
ロシアの世界遺産全32件と暫定候補一覧を掲載。アクセス難易度・地図・動画・写真・評価・登録年・種類別も紹介。各国や日本の世界遺産一覧もあり。
国旗・英名 | Russian Federation |
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首都・主都 | モスクワ |
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世界遺産数 | 全32件(9訪問 28%) (訪問=他国含め構成資産1件以上でカウント) |
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アクセス 難易度 | 公共交通で可:21件 (68%) 車やツアー必須・難易度高め:10件 (32%) |
世界遺産 次の登録 | 2025年7月(世界遺産候補一覧) |
現地情報 | [地図] [時差] [天気予報] [通貨・為替レート] |
周辺国の 世界遺産 | ヨーロッパ世界遺産一覧 |
ロシアの世界遺産一覧
表の説明
写真の
右上:平均評価
右下:区分と、最初の(国の)登録年
左下:アクセス難易度(私の感覚)
A:全か所へ主要都市から公共交通か簡易ツアーで可
B:一部へ公共交通か短時間の車などで可
C:全か所へ容易に行けずツアーか車などが必須
D:観光は禁止か、行くのが困難
小画像@⇒出典:wiki CC BY3.0。@以外の写真は全て私が撮影。
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ロシアの暫定世界遺産一覧(候補)
ユネスコのロシア暫定世界遺産リスト(次回の世界遺産一覧)です。リンク先は英語。()内はユネスコ記載年。
- Historic Town Centre of Torzhok and Country Estate Properties Designed by Nikolay Lvov (2023)
- The Complex of the Voskresensky Copper Smeltery (2023)
- Bashkir Shikhans: Toratau, Yuraktau and Kushtau (2022)
- Denisova Сave (2022)
- Valley of the Kings of Tuva (2021)
- National Park Kytalyk (2021)
- Astronomical Observatories of Kazan Federal University (2020)
- Divnogorye Historical and Cultural Complex (2020)
- Heritage of Chukotka Arctic Marine Hunters (2019)
- Vyatskoe village (2019)
- Cathedral of the Transfiguration of the Savior with the Medieval Rampart City Wall of Pereslavl-Zalessky (1152-1157) (2019)
- Rock Painting of Shulgan-Tash Cave (2018)
- Treasures of the Pazyryk Culture (2018)
- Centre historique de la ville de Gorokhovets (2017)
- The Oglakhty Range (2016)
- Mamayev Kurgan Memorial Complex "To the Heroes of the Battle of Stalingrad" (2014)
- Virgin Komi Forests (re-nomination) (2014)
- Western Caucasus (re-nomination) (2014)
- Testament of Kenozero Lake (2014)
- Bashkir Ural (2012)
- The archeological site of Tanais (2009)
- The Ilmensky mountains (2008)
- Ensemble of the Astrakhan Kremlin (2008)
- Krasnoyarsk Stolby (2007)
- The Great Vasyugan Mire (2007)
- The Commander Islands (Comandorsky State Nature Reserve) (2005)
- Magadansky State Nature Reserve (2005)
- Petroglyphs of Sikachi-Alyan (2003)
- Historic Center of the Yenisseisk (2000)
- Rostov Kremlin (1998)
- Centre historique d'Irkoutsk (1998)
- Historical and Cultural Jeyrakh-Assa Reservation (1996)
ロシアの世界遺産の詳細データ
サンクト・ペテルブルグ歴史地区と関連建造物群
世界遺産の概要
ロシア北西部の都市サンクト・ペテルブルグは、後に初代ロシア皇帝となるピョートル1世が大北方戦争でスウェーデンから奪った地に、1703年に建設した要塞都市が起源です。200年間以上も首都として栄え、ネフスキー大通りや冬宮やエルミタージュ美術館の前進なども建設されました。1917年のロシア革命でモスクワに遷都されたが、第2都市として機能しつづけています。
アクセス方法/行き方
モスクワから高速鉄道4時間か夜行電車8-10時間かバス13時間など。フィンランドのヘルシンキ、エストニアのタリン、ラトビアのリーガ等からも電車、バス、船で行ける。
英語名
Historic Centre of Saint Petersburg and Related Groups of Monuments
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
キジ島の木造教会
世界遺産の概要
ロシア北西部カレリア共和国のオネガ湖の「キジ島の木造教会」は、カレリア人の聖地を14世紀に支配したノヴゴロド、そしてロシア帝国でも重要とされた地に建設されたロシア正教会群です。焼失などを経て18世紀にプレオブラジェンスカヤ教会などが見事に再建されました。ほとんどが周辺の村から移設された教会群です。
アクセス方法/行き方
拠点の町ペトロザヴォーツクには、モスクワのレニングラード駅から夜行列車で11時間や、サンクトペテルブルクのラドーガ駅から電車5-6時間かターミナルからバス7-8時間。ペトロザヴォーツク船着き場には、駅やバスターミナルから1番トロリーやタクシーや徒歩3kmで。ギジ島には高速船で1.5時間。凍ってない5中旬-9月のみ。酔い止め薬おすすめ。
英語名
Kizhi Pogost
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
モスクワのクレムリンと赤の広場
世界遺産の概要
ロシア西部の首都モスクワのクレムリンは、12世紀にユーリー・ドルゴルーキー公が築いた木造城塞が起源と考えられ、14世紀以降に石造りの城壁や聖堂も増築され、政治・軍事・宗教の中心地として栄えました。ウスペンスキー大聖堂や鐘楼、教会などが観光できます。クレムリン前の赤の広場は本来「美しい広場」の意味で、周囲にはレーニン廟などの英雄墓地や聖堂や百貨店が建ち並びます。
アクセス方法/行き方 旅行記/ブログ
モスクワ市内。東京から飛行機で10.5時間。ベラルーシ、バルト三国、中国、モンゴル等から国際列車もあり。
英語名
Kremlin and Red Square, Moscow
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
ノヴゴロドの文化財とその周辺地区
世界遺産の概要
ロシア北西部の「ノヴゴロドの文化財とその周辺地区」は、9世紀にヴァイキング・ルーシ族のリューリクが中心地とし、後にノヴゴロド公国の首都となり残された数々の歴史的建造物群です。中心地がモスクワやサンクトペテルブルクに移ると衰退したが、ロシア最初の古都として評価されています。
アクセス方法/行き方
モスクワのレニングラード駅から夜行電車で8時間や、サンクトペテルブルクのモスクワ駅から快速ラストチカで3時間かバスターミナルからバス4時間。
英語名
Historic Monuments of Novgorod and Surroundings
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
ソロヴェツキー諸島の文化と歴史遺産群
世界遺産の概要
ロシア北西部の「ソロヴェツキー諸島の文化と歴史遺産群」は、構成する6島に現存する、15世紀以降に建設されたロシア正教の修道院群や要塞、ソビエト連邦で最初の強制収容所跡、紀元前の先住民の集落跡や遺跡が含まれています。ソロヴェツキー修道院は、17世紀にツァーリに包囲攻撃された歴史も持ちます。
アクセス方法/行き方
ペトロザヴォーツク(モスクワのレニングラード駅から夜行列車で11時間や、サンクトペテルブルクのラドーガ駅から電車5-6時間)⇒ケミに夜行列車9時間⇒船乗場へバス30分⇒島へ1日2便のフェリー船で2時間。
英語名
Cultural and Historic Ensemble of the Solovetsky Islands
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
ウラジーミルとスーズダリの白い建造物群
世界遺産の概要
ロシア西部モスクワ近郊の「ウラジーミルとスーズダリの白い建造物群」は、12世紀にウラジーミル・スーズダリ大公国時代に建設された白石=石灰岩の歴史的建造物群です。13世紀にはモンゴル帝国、15世紀にはモスクワ大公国の一部となりました。構成資産8件は、両町と周辺の教会・修道院・門が含まれます。
アクセス方法/行き方 旅行記/ブログ
【ウラジーミル】モスクワのクールスク駅から高速鉄道ストリージュやラストチカで2時間(一般列車もあり)や、モスクワ中央バスターミナルからバス3.5時間。
【スーズダリ】ウラジーミルからバス45分。中心地にはスーズダリのバスターミナルで降車せず行ける(ドライバーに要確認)。
英語名
White Monuments of Vladimir and Suzdal
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
セルギエフ・ポサドのトロイツェ・セルギー大修道院の建造物群
世界遺産の概要
ロシア西部モスクワ近郊の「セルギエフ・ポサドのトロイツェ・セルギー大修道院/聖セルギエフ三位一体大修道院」は、14世紀にラドネジの聖セルギイにより創設された聖堂が起源の修道院です。彼の遺体はトロイツキ‐聖堂に安置されてます。16世紀にイヴァン雷帝が建設したウスペンスキー大聖堂のフレスコ画は必見。
アクセス方法/行き方
モスクワのヤロスラヴリ駅からエレクトリーチカで1.5時間や、メトロのヴェーデーエヌハー駅近くの全ロシア展覧会場入口のむかい等からの388番バスで1.5時間。修道院へは駅から右へ徒歩20分。
英語名
Architectural Ensemble of the Trinity Sergius Lavra in Sergiev Posad
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
コローメンスコエの昇天教会
世界遺産の概要
ロシア西部モスクワ近郊の「コローメンスコエの昇天教会/ヴォズネセニエ教会」は、14世紀にモスクワ大公が宮殿を建設した場所に、16世紀にイヴァン雷帝の誕生を記念して建設された白亜のロシア正教会です。通常は玉ねぎ形の屋根(クーポラ)だが、八角形は特徴的。
アクセス方法/行き方
モスクワのメトロ「コローメンスカヤ駅」から南へ徒歩10分。
英語名
Church of the Ascension, Kolomenskoye
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
コミ原生林
世界遺産の概要
ロシア中西部のコミ共和国の「コミ原生林」は、ウラル山脈北部のタイガ針葉樹林帯とツンドラ(地下に永久凍土)が広がるヨーロッパ最大級の原生林です。人の侵入が少なく、トナカイ、クロテン、ミンク等の野生動物の宝庫でもあります。金などの天然資源が豊富なので環境汚染が問題になりつつあります。
アクセス方法/行き方
ロシア内のコミ共和国の首都スィクティフカル/Syktyvkarから夜行電車14.2時間のペチョラ等が拠点。飛行機が一般的。森林内のツアーや観光方法は不明。
英語名
Virgin Komi Forests
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
バイカル湖
世界遺産の概要
ロシア南東部ブリヤート共和国の「バイカル湖」は、2500万年前に深海が封鎖されて淡水化した古代湖で、最深部は1680mという世界で最も深い湖です。冬は車が走れるほど氷結。ガラパゴスと同じく「生物進化の博物館」とも呼ばれ、チョウザメ、アザラシ、オームリ等の希少種も生息。
アクセス方法/行き方
拠点の町イルクーツクには、飛行機が一般的だがシベリア鉄道でウラジオストクやモスクワやモンゴルのウランバートルからも行けます。ただしビザは事前に必要。湖畔の町リストヴァンカには、イルクーツクの長距離バスターミナルから524,526番バスか中央市場のリストヴァンカ行きミニバスで1.5時間。または6-9月のみロケット船着場から1日1往復の水中翼船で1時間。湖北部の拠点セヴェロバイカリスクへも飛行機や鉄道で行けそう。
英語名
Lake Baikal
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
カムチャツカ火山群
世界遺産の概要
ロシア東部の「カムチャツカ火山群」とは「火山の博物館」とも呼ばれるカムチャッカ半島の、160もの火山のうち活火山29を含む自然保護区群です。手つかずの大自然の植生・野生動物の多様性・景観美などが評価されてます。構成資産6件は、クロノツキー国立生物圏・自然保護区を含む2つの自然保護区と4つの自然公園。
アクセス方法/行き方
拠点の町ペトロパブロフスク・カムチャツキーには成田から飛行機で3.5時間。ウラジオストクからも空路あり。日本発か現地のツアー参加が一般的。アヴァチャ火山は登山可能。
英語名
Volcanoes of Kamchatka
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
アルタイのゴールデン・マウンテン
世界遺産の概要
ロシア中南部の「アルタイのゴールデン・マウンテン/黄金山地」は、モンゴルにもまたがるアルタイ山脈のうちロシア領内の自然保護区3件(アルタイ、カトゥン、ウコク高原)です。かつて金が産出したので黄金山地と呼ばれます。ステップ草原から高山植物まで植生に富み、ユキヒョウ、アルタイアルガリ等の絶滅危惧種も生息。
アクセス方法/行き方
ウラジオストク等⇒ノヴォシビルスクへ飛行機⇒ビースクへ鉄道⇒ゴールノ・アルターイスク(飛行機でも行ける)へ100km、チェマルへ200kmはツアーか事前の車チャーターで。宿泊はテント泊。日本かモスクワからのツアー申込が一般的。個人では国境許可証などが必要なので難しそう。
英語名
Golden Mountains of Altai
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
西コーカサス山脈
世界遺産の概要
ロシア南西部のジョージア国境にも近い「西コーカサス/カフカス山脈」は、黒海からカスピ海へのびるコーカサス山脈の西端地域です。低地から氷河地帯、3000m級の山地など多様に富み、ヨーロッパバイソン、コーカサスヒョウ、オオヤマネコ、アカシカ等の貴重な野生動物も生息。
アクセス方法/行き方
拠点の町ソチには、モスクワのカザンスキー駅から夜行電車で24-30時間。飛行機が一般的。現地での観光方法やツアーは不明。
英語名
Western Caucasus
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
カザン・クレムリンの歴史遺産群と建築物群
世界遺産の概要
ロシア中西部タタールスタン共和国の首都カザンのクレムリンは、11世紀にヴォルガ・ブルガールが建設した要塞が起源と考えられ、15世紀にイスラム教のカザン・ハーン国の首都を経て、16世紀に町を破壊したイヴァン雷帝が新たに築いた城塞です。ロシアに現存する唯一のタタール式要塞。巡礼地でもあり聖堂や鐘楼も見どころです。
アクセス方法/行き方
モスクワのカザン駅から夜行電車などで11-14時間や、サンクトペテルブルクから1日1便の電車で22時間。クレムリンは、メトロ「クレムリューフスカ駅」下車すぐ。
英語名
Historic and Architectural Complex of the Kazan Kremlin
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
フェラポントフ修道院群
世界遺産の概要
ロシア中西部の「フェラポントフ修道院群」は、1398年に聖フェラポントが創建し、15-16世紀にはモスクワ大公イヴァン3世の一族が保護・増築した修道院です。焼失や修道院廃止も経たが、生神女誕生聖堂のディオニシウスによるフレスコ画などが残されています。
アクセス方法/行き方
ヤロスラヴリ(モスクワから特急電車4時間)⇒ボログダ/ヴォログダに電車で4時間⇒北西110kmの修道院にはツアーか車チャーターで。
英語名
Ensemble of the Ferrapontov Monastery
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
クルシュー砂州
世界遺産の概要
リトアニア西部とロシアのカニングラード州にまたがる「クルシュー砂州/ネリンガ」は、氷河期の終わりに残された氷堆石=モレーンの島々が砂でつながり、約5000年前に形成された細長い砂州です。
アクセス方法/行き方
【リトアニア側】ヴィリニュスやリーガ⇒クライペダにバス4-5時間⇒クルシュ海の対岸スミルティネ(ここも世界遺産エリア内)に船付場から船5分⇒ニダにバス1時間。夏のみヴィリニュス、カウナスからニダに直通バスあり。
【ロシア側】カリーニングラードには、モスクワやサンクトペテルブルクからは飛行機のみ(陸路つながってないため)。近隣のリトアニア、ポーランド、ドイツ等から国際バスあり。カリーニングラードから593番バスで直接砂州へ行くか、南駅から快速電車ラストチカ等で45分のゼレノグラーツクへ行き、駅前からバス210,593,596番などで砂州のモルスコエまで1時間。終点の少し手前のヴィソータ・エファでは砂州を一望できるスポットあり。
英語名
Curonian Spit
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
中央シホテ-アリン
世界遺産の概要
ロシア東南部の沿海地方にある「中央シホテ・アリン」とは、シホテアリニ山脈中央部と周辺の自然保護区の生物多様性が評価されている世界遺産エリアです。植物は北方林と温帯林、動物は北方系(オオヤマネコ、ヒグマ等)と南方系(絶滅危惧種アムールトラ、ツキノワグマ等)の両方が見られる点が特徴的。
アクセス方法/行き方
拠点の町は、ウラジオストク、テルネイ、ビキン。
ウラジオストク、テルネイからはツアーか車チャーターで。ビキン(ハバロフスクから電車4時間)から渓谷にはクルーズかツアーで。
英語名
Central Sikhote-Alin
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
デルベントのシタデル、古代都市、要塞建築物群
世界遺産の概要
ロシア南西部タゲスタン共和国「デルベントのシタデル/ナリンカラ要塞、古代都市、要塞建築物群」は、紀元前からの集落に、ササン朝ペルシア時代の5世紀以降に建設された城壁や門が残されています。その後、イスラム、モンゴルを経てロシア支配下となったので、教会やモスク等も混在。
アクセス方法/行き方
デルベントには、マハチカラからバス2.7時間。モスクワからはアゼルバイジャン行き電車に乗り、Rostov-Glavnyjでバスに乗り換えて計1日と20時間。アゼルバイジャンからは外国人は時期により通行不可。
英語名
Citadel, Ancient City and Fortress Buildings of Derbent
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
ウヴス・ヌール/オヴス・ヌール盆地
世界遺産の概要
ロシア中南部とモンゴル北西部にまたがる「ウヴス・ヌール/オヴス・ヌール盆地」は、ウヴス湖の周辺に広がり、夏は40度の世界最北の砂漠、冬は-60度の世界最南のツンドラによる年間100度の気温差が、独特な生態系をつくり出しています。湖は海水の5倍もの塩水湖。構成資産12は、ロシアの8保護区とモンゴルの4保護区。スキタイやテュルクの遺跡も評価されてるが自然メインの世界遺産です。
アクセス方法/行き方
ロシア側よりウヴス湖のあるモンゴル側からの方がアクセスしやすそう。オランゴムに飛行機で行き、ツアー参加だが、申込は日本かウランバートルですませておいた方がよさそう。
英語名
Uvs Nuur Basin
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
ランゲル島保護区の自然生態系
世界遺産の概要
ロシア北東に浮かぶ「ウランゲリ/ランゲル島保護区の」は、北極圏だが氷河期にも凍結せず、他の大陸とは違った独特の生態系が保持されている島です。手つかずの大自然にホッキョクグマ、ホッキョクギツネ、トナカイ、セイウチや渡り鳥が生息。
アクセス方法/行き方
ウラジオストク⇒アナディリへ飛行機5時間。ランゲル島へは車と船のツアーのみ。
英語名
Natural System of Wrangel Island Reserve
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
ノヴォデヴィチ女子修道院群
世界遺産の概要
ロシア西部モスクワ近郊の「ノヴォデヴィチ女子修道院群」は、スモレンスクがモスクワ大公国に併合されたのを記念し、1524年にモスクワ大公ヴァシーリー3世が創建した女子修道院です。城塞の役割もあったため城壁に囲まれてるのが特徴。16世紀建設のスモレンスクの生神女大聖堂が最重要。隣接するノヴォデヴィチ墓地も世界遺産の緩衝エリアに含まれてます。
アクセス方法/行き方
モスクワのメトロ「スポルチーヴヤナ駅」下車すぐ。
英語名
Ensemble of the Novodevichy Convent
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
ヤロスラヴル市街の歴史地区
世界遺産の概要
ロシア西部の「ヤロスラヴル市街の歴史地区」は、11世紀にキエフ大公国のヤロスラフ1世が熊を殺して建設したといわれ、モンゴル、モスクワ大公国を経てロシア帝国の支配下となり、一時だけ事実上の首都にもなった古都です。町のあちこちに熊の像があり、プレオブラジェーンスキー修道院ではクマを飼ってる時もあります。
アクセス方法/行き方
モスクワのヤロスラヴリ駅から特急電車で4時間か、中央バスターミナルやセーヴェルヌイエ・ヴェロータからバスで5.5時間。モスクワから東方面への電車は多くが停車。サンクトペテルブルクからは夜行列車14時間。
英語名
Historical Centre of the City of Yaroslavl
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
シュトゥルーヴェの測地弧/三角点アーチ観測地点群
世界遺産の概要
ノルウェーからウクライナの10カ国にまたがる「シュトゥルーヴェの三角点アーチ観測地点群」は、1816-1855年にドイツ出身のロシア天文学者フリードリヒ・フォン・シュトルーヴェが、子午線弧を測るために設置した三角測量地点群です。この測定で地球の大きさ等が判明しました。構成資産は10か国34地点。ほとんどが岩などだが、北端ハルメンフェスト、南端スタラ・ネクラシウカ、タルトゥ旧天文台、アラトルニオ教会などには建物や記念塔が残されてます。
アクセス方法/行き方
【エストニア】タルトゥ旧天文台へは、タリンから電車かバスで2.5時間。
【ノルウェー】北端のハンメルフェストのFuglenes測地点の記念碑へは、ハンメルフェスト空港(ヨーロッパ各都市から飛行機で)から徒歩20分/1.7km。町からは130番バス等で10分。別世界遺産のある町アルタからハンメルフェストへは空港近くのAlta hurtigbåtterminalから船で1.7時間。
【フィンランド】アラトルニオ教会には、ヘルシンキ⇒オウル/Ouluへ電車ICで6時間⇒Kaupungintaloへバス2.3時間⇒徒歩2分。
【リトアニア】メシュコニース/Meškonysへは、ヴィリニュス Vinco Kudirkos aikštė⇒Pramogų arenaへ1G,6,53番バスで15分⇒Meškonysへ132番バスで45分。
【ウクライナ】南端記念碑スタラ・ネクラシウカへの公共交通は不明。オデッサから190km、ルーマニアからの方が近い。
【モルドバ】北部の村にルディ測量点。公共交通あるかは不明。
【スウェーデン】【ラトビア】観光向きな地点なし。
【ベラルーシ】ミンスクからジャビンカ乗換の電車で計7時間でYanov-Polesskij(Ivanava)着。そこを拠点にタクシー等でシェコツク、オソニッツァを回れる。
英語名
Struve Geodetic Arc
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
プトラナ高原
世界遺産の概要
ロシア北中部の「プトラナ高原/台地」は、中央シベリア高原に広がる玄武岩質の溶岩台地です。タイガやツンドラの手つかずの大自然の中に、シベリアビッグホーン等の希少種が生息し、トナカイの移動路もあります。数多くの冷水湖や滝が存在します。
アクセス方法/行き方
ノリリスクかイガルカへ飛行機で行き、ツアーか車とヘリをチャーター。日本かモスクワからツアー参加するのが無難だが高額。
英語名
Putorana Plateau
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
レナ川の石柱自然公園
世界遺産の概要
ロシア東部シベリア極東部のサハ共和国にある「レナ川の石柱自然公園」とは、約4億年前のカンブリア紀の隆起や100度もの年較差(最高と最低の年間気温差)による浸食作用で形成された、自然岩による石柱群です。地質と化石産地であることが評価されています。
アクセス方法/行き方
拠点の町ヤクーツクからのレナ川クルーズで観光可能。観光シーズンは6月下旬-9月中旬。ヤクーツクには、ウラジオストクやハバロフスクから飛行機で。
英語名
Lena Pillars Nature Park
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
ブルガールの歴史的考古学的遺跡群
世界遺産の概要
ロシア中西部タタールスタン共和国の「ブルガール/ボルガルの歴史的考古学的遺跡群」は、7-15世紀頃にヴォルガ・ブルガール王国の首都だったこともある都市遺跡です。10世紀には最北のイスラム教国となり、現在まで巡礼地とされています。13世紀には大モンゴル分裂後のジョチ・ウルスの首都にもなりました。モスク、ミナレット、霊廟などが残されています。
アクセス方法/行き方
カザン(モスクワから夜行電車などで11-14時間)からフェリー船で1.5時間。下船後に遺跡までバスに乗換ありの場合も。
英語名
Bolgar Historical and Archaeological Complex
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
スヴィヤジツク島の聖母被昇天大聖堂と修道院
世界遺産の概要
ロシア中西部タタールスタン共和国の「スヴィヤジツク/スヴィヤシュスク島の聖母被昇天大聖堂と修道院」は、モスクワ大公国の初代ツァーリ・雷帝イヴァン4世が1551年にカザン包囲戦の前哨基地とし、宣教のため修道院も築かれました。聖母被昇天大聖堂には東方正教会の見事なフレスコ画があります。
アクセス方法/行き方
カザン(モスクワから夜行電車などで11-14時間)からフェリー船で2.5時間。日帰りでも島を5時間は観光可能。または郊外電車で1.5時間後、バスで島まで行けそう。モスクワからはスヴィヤシュスク駅へ乗換ありで電車13時間後、島へのバスに乗換え。
英語名
Assumption Cathedral and Monastery of the town-island of Sviyazhsk
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
ダウリアの景観群
世界遺産の概要
ロシア東南部とモンゴル東北部にまたがる「ダウリアの景観群」は、バルン=トレイ湖とズン=トレイ湖の周辺に広がるステップ草原、森林(タイガとツンドラ)、湿地などの大自然エリアです。希少な植物と野生動物、マナヅル、クロヅル、アネハヅルの3種のツルを含む野鳥が生息。構成資産4件は、ロシアのダウルスキー自然保護区を含む2件と、モンゴルの2保護区。
アクセス方法/行き方
ハバロフスク⇒チタへ飛行機3時間で行き、ツアー参加が一般的。バイカル湖方面からも行ける。
英語名
Landscapes of Dauria
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
古都プスコフ建築派の教会群
世界遺産の概要
ロシア北西部の「古都プスコフの記念物群/プスコフ建築派の教会群」は、12-17世紀にプスコフ建築学校が生み出した、ビザンチン様式とノヴゴロドの伝統に影響を受けた教会建築群です。構成資産10件は、イワノウォ修道院、聖ミロシスキー修道院などが含まれてます。
アクセス方法/行き方
モスクワからサンクトペテルブルグ行き電車⇒チュドヴォ=モスコフスコエ駅に3時間⇒プスコフ=パッサジュルスキー駅へ電車6.3時間。サンクトペテルブルグからは、Baltiyskiy Vokzal駅⇒プスコフ=パッサジュルスキー駅へ電車3.5時間。
英語名
Churches of the Pskov School of Architecture
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
オネガ湖と白海の岩絵群
世界遺産の概要
ロシア北西部のカレリア共和国の「オネガ湖と白海の岩絵群」は、紀元前5000-4000年頃の新石器時代に刻まれた、4500点もの岩絵群です。構成資産2件は、オネガ湖畔の22所と、白海ベロモルスク近郊の11所。オネガ湖は、動物、半人半獣、幾何学模様など、白海は狩猟や航海の岩絵等が見つかっています。
アクセス方法/行き方
【白海の岩絵】ベロモルスク(モスクワから電車24時間や、サンクトペテルブルグから電車14.5時間)⇒ヴィグに電車15分⇒徒歩2km。
【オネガ湖の岩絵】モスクワのレニングラーツキー駅⇒サンクトペテルブルグのMoscow Railway Stationへ電車8時間⇒Spb, Av Obvodnyy, 36へ徒歩30分⇒クラスノボルスキーに1622番バス等⇒岩絵への20kmはタクシー等で。
英語名
Petroglyphs of Lake Onega and the White Sea
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
カザン連邦大学の天文台
世界遺産の概要
ロシア中西部タタールスタン共和国の首都カザンの連邦大学の天文台は、1810年に設立された天文学部が1833年に建設した、特徴的な形の天文台です。1901年には郊外に当時の副長の名にちなんだ、エンゲルハルト天文台も建設されました。プラネタリウムも開放されてるが、大学敷地内は時期により入場可否があります。
アクセス方法/行き方
モスクワのカザン駅から夜行電車などで11-14時間や、サンクトペテルブルクから1日1便の電車で22時間。
英語名
Astronomical Observatories of Kazan Federal University
登録理由(登録基準10のうち)ユネスコ
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