1616年にポルトガル人がカステロ要塞(プレセピオ要塞)を築きました。19世紀にはゴム景気により40年間栄え、その後も鉱業や林業などで発展を続け大都市になりました。日系移民も多いそうです。
ゆめぽろ(@yumepolo)です。こんちはっ!
この時期、昼も夜もかなり暑苦しかったです。2008/9/15、朝早くにサンルイスからの長距離夜行バスで到着。バスターミナルから市バスでセントロ(町の中心)まで行きました。降りた場所はアマゾン川の目の前。もうほとんど海ってぐらい巨大な川です。茶色なのは汚れてるわけではなく、植物から出るタンニンのせいだそうです。そこから歩き回って宿を探し、Hotel Vitoria Regiaが安くてキッチンも使えたし、従業員も親切だったので決めました。
荷物を置くとすぐに、魚市場へ行ってみました。ヴェロペーゾ市場:Mercado Vero Pesoは宿から徒歩5分くらい。朝には魚や野菜や果物などの市場が出ます。特にアマゾン川や近海で採れた奇怪な魚たちにはびっくりでした。鮫(サメ)やシーラカンスのような魚もいたし、ピラニアも売られてました。ピラニアはボリビアのルレナバケ(旅行写真ブログ)で食べましたが想像してたよりおいしかったです。
大ナマズのような魚もいました。これはボニートの川(旅行写真ブログ)で会うことの出来なかったピンタードの仲間かも知れません。本当はピラルクー:Pirarucuを見たかったのですが、この日は見れませんでした。「世界最大の淡水魚」ピラルクーは、1億年前から姿が同じなので「生きた化石」とも呼ばれます。
魚類なのに肺呼吸のようなことができますが、水面に呼吸しにきたタイミングで人間に捕獲されます。でも最近は個体数が激減してるため、捕獲は制限されているとか。だから魚市場にはなかったのかも。ところが私はこの後の朝食で食べることが出来ました。アマゾン川沿いに並ぶ食堂の1つで、ピラルクーの唐揚げを食べました。脂が少なくて骨も多いので再び食べたいとは思いません。7レアル(約400円)は高すぎるし。
朝食ではアサイー:Acaiのスープも飲みました。ジュースかも。アサイーはアマゾン流域が原産の奇跡のフルーツ。ポリフェノール、必須アミノ酸などが豊富なので日本でも健康食品として有名になりましたね。日本で買うとかなり高価だけど、ここら辺では安く飲めます。器に飲みきれないくらい入って3レアル(約180円)。砂糖などを入れないと味はいまいちなので、1人で飲むには苦しい量です。3人くらいがちょうどいいかも
それから旅行会社を探しました。マラジョー島へのツアーに行きたかったからです。島と言ってもアマゾン川に浮かぶ島です。世界最大の中州で、九州と同じくらいの広さだとか。これを聞いただけでアマゾン川の規模のすごさが分かります。日本くらいすっぽり入るのでは?と思ってしまいます。マラジョー島には手付かずの大自然が広がっていて、アマゾンの植物や野生動物、野鳥などを高確率で見れるそうなのです。
まずはパラー州観光局(PARATUR)へ行ってみました。迷いながらだったけど歩いて20分くらいで見つけました。川と垂直に走るAv.Assis de Vasconcelos沿いにあります。しかしここは旅行会社を紹介してくれるという感じで、あまり情報は持ってません。マラジョー島へは毎日ベレン港から定期船が出てるので、それで行くのが一番安上がりだけど、宿や宿までの送迎、現地ツアーなどを自分で手配するのは大変だそうです。
料金的には個人手配の方が安く行けるけど、やはりツアーがおすすめだとか。そこで次にエスタサン・ダス・ドッカスっていうショッピングモールのようなとこへ行きました。2000年にオープンした商業モールらしいけど、この時期はいつ行っても客は少なかったです。しかも昼間はシエスタで閉館。ここの旅行会社も閉まってましたが、マラジョー島ツアー料金が張ってありました。なぜか2万円近いので検討の余地もなし。
次に「歩き方」に掲載されてた日系のアマゾン・トラベル・サービスへ行ってみました。バスターミナルの近くなので、ターミナル行き市バスに乗って近くで降ろしてもらいました。それでもかなり迷ってしまい、やっとの思いでたどり着きました。汎アマゾニア日伯教会(伯はブラジルのこと)の建物内にあります。市役所みたいな外観です。近々、日系移民100周年関連で、南米でも人気のアニメ・漫画のイベントをするというポスターも貼ってました。
日系旅行会社のおじさんは親切にマラジョー島ツアーについて教えてくれました。安く行くなら朝の定期船で島へ行き、そこから先をツアー手配出来るとの事。メモが残ってないのでうろ覚えだけど、全額で1万円ちょっとだったと思います。今(2009/5)なら円高でもっともっと安く感じられると思うけど。かなり悩む時間をもらった結果、予想してたより高かったのであきらめました。
あきらめた最大の理由として、私は動物と野鳥が目当てだったのですが、アリクイ、ホエザル、カピバラ、カイマン(ワニ)、トゥカーノ(鳥)などルレナバケやボニート(共に上参照)で既に見てたのが多いからです。そうでない人にはおすすめです。それからガイドブックで見つけた泥ガニ食堂を探しました。でも、この近くにあるはずなのですが見つかりませんでした。
仕方なく、帰り道にあったサルガド:Salgado(サルガードともいう)を食べました。泥ガニを食べるつもりだったので、カニのサルガドにしました。サルガドはブラジルの代表的なファーストフードで、町中あちこちに店や屋台があります。肉や野菜や魚介を詰めて揚げたものです。0.6~1.5レアルくらいで気軽に買えるのでブラジルでは軽食としてよく食べてます。安いけど1日1000個も売れるのでお金持ちになった日本人もいるとか。
9/16は、前日に暑い中を歩きすぎたせいか体調が少し悪かったので、午後過ぎまで宿でのんびりしてました。宿でも暑すぎて扇風機を回しても汗だらだら。川沿いだから湿度が高いこともある。もう少し高くてもエアコン付きの部屋が良かったかなぁと後悔。。でもまぁしのげなくもないけど。ところでベレンにはそれほど観光スポットがありません。マラジョー島に行かなくなったので、飛行機予約してる翌々日までベレンで過ごすはめに。
午後過ぎにはエミリオ・ゴエルジ博物館へ行ってみました。大通りVargasからバスターミナル方向の市バスに乗って約10分。ここには博物館や動物園などがあり、アマゾンに関する博物館としては世界的にも有名らしい。博物館には先住民の岩絵などが展示されてたけど、ほんの少しだけ。メインはやはりアマゾン周辺の動物を見れる動物園。ちなみに入場料は、3レアル(約180円。学割で半額)。
なんとここには、数匹のナマケモノ:Pregica(英語:Sloth)、カメレオン、アグチ(大型ネズミ)が放し飼いなのだそうです。私はずっとナマケモノを探しながら探索。まずはジャガー、ピューマの肉食獣。黒ジャガーもいました。そしてコンゴウインコ、オウム、トゥカーノ(オオハシ)、赤いトキなどの鳥類。今まで見れなかった、珍しい青のコンゴウインコもいました。
すると目の前に走る謎の影。アグチ:Cutia(英語:Agouti)を発見!。同じネズミ類のカピバラほどは大きくないけど、うさぎくらいの大きさはあります。5m以内に近づこうとするとささっと逃げてしまいますが人間慣れしてる感じ。他には、夢を食べるというバクや、ワニ、コウノトリなどのいろんな鳥などを見れました。大きなハスの葉がたくさん浮かぶ池もありました。
でもここで見た一番珍しいものは動物ではなく植物でした。オオオニバス(英語:Amazon water lily)はアマゾン流域が原産地の、世界最大の葉を持つ水生植物。ハスではなくスイレン科。子供が葉の上に乗ってる写真を見たことある人もいるかも。大きいのは直径2mにもなるらしい。花がきれいなので世界中に愛好家がいるそうです。気づかずに写した写真に、なんとその花が!。池の中に落ちた後だけどきれいです。そしてトゲトゲに赤っぽく巻いてる葉まで写ってました。
動物園を出ると、近くのナザレ大聖堂:Basilica de Nazareへも行ってみました。ゴム景気の最盛期に建てられた立派な聖堂です。今映画でも話題の「天使と悪魔」にも出てくる、バチカン市国のサン・ピエトロ寺院を模して造られたとか。内部もとても立派です。悔しいことにこの日から約3週間後、毎年10月第2週土曜日にはここでナザレ大祭が行われるのです。ブラジル三大祭の1つだとか。ビザ期限も足りないので仕方なし~。
市バスで宿近くへ戻り、カステロ要塞:Forte do Casteloへも行きました。ポルトガル人がこの町で最初に建てた要塞です。要塞そのものはパッとしない感じでした。しかももう閉館してました。残念。その後、エスタサン・ダス・ドッカス(ショッピングモール)の30種類近くもあるアイスクリーム屋で、アサイー&タピオカのアイスを食べました。うまい♪。要塞近くにも同じ店がありました。
9/17は、特に行くとこもなかったし、暑さでバテぎみだったので宿でじっとパソコンしてたり、近くのネット屋行ったりして過ごしました。夕方、カストロ要塞へ。この日は閉館前に入れました。ところでこの要塞、最近名前が変わったそうです。プレセピオ要塞:Forte do Presepioというそうです。というか、もともと2つ名があったとか。本格的に変更したのは、キューバのあの人と似た名前だったから?と深読み。残念ながら雲で夕陽は見れず。
ところで、この頃ちょうど新月の時期だったので、アマゾンの河口で見られるポロロッカ:Pororocaという現象を見れるかもと期待してました。宿スタッフや地元民や船乗りなどに聞き込み調査をしたのですが、みんな知りません。ベレンでは見れないのか、この時期はないのかも。2~4月が最大規模らしいです。
ポロロッカとは、アマゾン川の河口で見られる世界的にも非常に珍しい自然現象です。日本語では海嘯(かいしょう)とか潮津波(しおつなみ)と呼ばれるらしい。海と川がぶつかってるこの地域では、干満差の影響で満月と新月の月2回だけ海から大波が逆流して押し寄せてくるのです。大きいのは時速60km以上で逆流して数百kmも河口からさかのぼるとか。カピンという村では毎年3月にポロロッカを利用したサーフィン大会も開かれるそうです。
ベレンは暑すぎるので早く脱出たいです。ところで私はビールはあまり好みではありません。甘くない炭酸飲料的な扱い。でもこれだけ暑いと、冷えたビールがおいしいなと思います。しかもビールのいいとこは、お腹もいっぱいにしてくれること。食費を削減出来ます。私の好む日本酒やワインでは無理です。そしてベレンのあるパラ州の地ビールCERPAは、とてもおいしく腹も満たされ満足満足♪
9/18は、チェックアウト時間まで宿にいて、その後は荷物を持って空港へ向かいました。大通りVargasから、AeropuertoかPratinha行きの市バスで約40分で行けます。ヴェロペーゾ市場前からも行けるらしい。出発は深夜、というか翌日早朝だったけど、空港の方がエアコンも効いて快適なのでずっとパソコンしたり、本読んだりして過ごしました。
9/19、早朝の2時前に離陸した飛行機は、ナスカのセスナを数えなければ約8ヶ月ぶりの飛行機です。思えば南米はずっと陸路だったので飛行機は新鮮で快適でした。サンタレンを経由してから、マナウスに着いたのは午前4時過ぎ(時差あり)でした。
Obligado(オブリガード。ポルトガル語)「(最後まで読んで頂き)ありがとうございます」
Boa Noite(ボア、ノイチ。ポルトガル語)「おやすみなさーい」(-_-)zzz「コテッ」